2021.10.01
音楽院日記みなさま、はじめまして。
主に湘南台教室でチェロ講師をしております、原美月です。
先日の平山音楽院オーケストラの定期演奏会に出演されたみなさま、お疲れ様でした。
普段のレッスンでは、自分以外の音がたくさん聞こえることや、他の人と一緒に演奏することはほとんどないと思いますから、弦楽合奏や吹奏楽といった「人と合わせて演奏する」というのは貴重な経験ですよね。
そこで、人と合わせて演奏することについて少しお話ししたいと思います。
人と合わせて、といっても大人数のオーケストラから各パートが1人ずつの少人数による室内楽まで幅があります。
人数が多くても少なくても、合わせて演奏する上で大事なことは見ること・聴くことです。
演奏するときに楽譜にかじりついてしまったり、手の動きが難しかったり、どうしても自分のことで精一杯で周りのことが見えなく(聞こえなく)なってしまいがちですが、まずは周りの音を聴いてみてください。
聴くだけでたくさんのメリットがあります。
例えば、メロディはどこのパートが担当しているのか探すだけで自分の演奏している音が変わっていきます。
具体的にいいますと、自分が伴奏をしている時にメロディを聴いていれば、お客さんにはメロディの音量のバランスが浮き立って聞こえてきます。自分がメロディをかき消すような音量を出していないからです。
もうひとつ例をあげてみます。
長い音符を演奏している時はテンポがやリズムがぶれやすくなるのですが、そんな時には自分よりも細かい音符で演奏している人がいないか探してみてください。
長い音符だけ演奏しているとテンポが数えにくいですが、細かい音符を演奏している人はテンポが早くなったり遅くなったりしにくく一定のテンポで演奏しやすいです。
もちろん自分でもテンポを数えておくのですが、細かい音符を演奏している人を頼って拍をとっていくことが大事な時もあります。
このように他のパートの演奏を聴くと、全体がよりよい音楽にまとまっていきます。
人と合わせて演奏する時にはぜひ周りを見たり、音を聴いたりしてみてくださいね。